検査治具、それは製造業界における最終防衛システムと言えます。昨今、短納期かつ低価格の製品を求められることが多いが、一番大切なのは製品の品質である。幾ら早く・安く納品しても、品質が保証されていないと全く意味が有りません。品質を保証するもの、それこそが検査治具となります。
製品の組立作業に対しては、人手での製造、又は装置やロボットによる製造があります。先ずは人手での製造手法を考えてみましょう。製品を組立するには細かく指示された図面を見ながら実施しますが、やはり人間ですので個人による組立精度は顕著に現れます。正確に組立することが出来たとしても品質が保証されるとは限りません。
また同じ人が組立しても、組立する際の様々な要因により完成した製品の品質は同一ではありません。次に装置、又はロボットでの製造手法を考えてみましょう。装置にしてもロボットにしても、継続して使用することによるツール部分の摩耗、繰返し精度に関してもバラつきがあると考えられます。いくら自動化したとしても、ミクロン単位の精度が求められる製品であれば尚更、検査治具による品質保証が必要となります。
以上に組立治具の必要性を述べましたが、検査治具にも種類があります。単純に完成品をセットして、目視的に製品の組み立て精度を測るものもあれば、画像処理装置やセンサを使用して高精度な検査にて品質を保証するものもあります。どのような手法に関わらず、検査治具は製造業界における最終防衛システムと言えます。