非破壊検査は破壊や分解をしなくても、その内部の状態を検査することができることです。検査方法には目視による方法が存在しますが、中までを透視することはできないため、内部的な傷を知ることができません。内部的な傷を知ることが出来なければ、それを原因として大きな事故などが起こる懸念が生じるため、それを未然に防ぐ方法として非破壊検査は推奨されます。それが推奨される理由の一つに、破壊をすることで経済的な損失が生じるからです。
例えば建物を破壊して検査を行えば建て直しをする必要性に迫られ、それだけでも費用がかかってしまいます。また破壊することで有毒な物質が生じたり、ゴミの問題も生じやすく、環境に与える悪い影響も存在します。つまり破壊を行うことで周囲に与える環境への影響が見られる点で、それを防ぐことも理由の一つになります。なお実際に非破壊検査を行う方法には放射線を当てる方法、超音波を当てる方法がメジャーで、それ以外にも電流や磁界を利用した方法も存在します。
こうした非破壊検査は特に建物の経年劣化による倒壊の危険性の調査で有効に発揮されます。検査対象を非接触で行うことができ、物理的な力を加えることをしないため、倒壊などを助長することは一切ないです。近年は多くの建物などで非破壊検査を実施し、それにより倒壊の危険がある建物は建て直しや対策などの措置を講じるケースも見られます。検査結果の信用性も機器性能の向上によりアップしております。