聞いたことないけど非破壊検査ってなに?

非破壊検査とは、対象物を傷つけることなく、欠陥や構造を確認するための検査です。原子力発電所やビル・鉄道・橋・地中埋設物など多くのものが対象物となります。人がレントゲン写真を撮り病気を見つけるようなものでしょうか。たとえば、古い仏像が一本の木から作られているのか、複数の木を組み合わせて出来ているのかを調べるときに使われます。

非破壊検査はたくさんの種類があり、物体表面の欠陥を調べるには概観試験や新党探傷試験、内部には超音波探傷試験や放射線透過試験などがあります。ひずみ測定では、電気的方法や光弾性実験法などが存在します。漏えい検出には、耐圧試験や気密試験があります。このうち、超音波探傷試験は超音波を送信するセンサーを対象物に当てると、対面位置で跳ね返ってくることを利用しています。

途中で欠陥があるとその部分にも反応して返ってくるのです。これをモニターで表示し、距離や強さから欠陥を発見します。この方法は、鋼・アルミ・チタン・樹脂などの材質に通用し、鍛造品や鋳造品でも行うことが可能です。また、この方法にも、いくつかの種類があり、内部検査の主流を占めています。

自然災害が増加してきている今、非破壊検査は、対象物を破壊することなく、内部の欠陥・ひずみ・漏えいなどを調べることができるため、貴重な技術です。被災した建造物であっても、外見は元の通りの場合もあります。安心して、使うことができるようにこの技術が広く普及してもらいたいものです。

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