建物の状況を調査する方法にはいくつかの種類があり、非破壊検査はその一つです。建物の調査会社にこの方法による調査を選択する最大のメリットは、なんといっても建材を損傷させたり、破壊したりすることなく調査をしてもらえることです。建物を損傷させないことで調査の正確さを維持できるのか疑問に思う人も少なくありませんが、今日では非破壊検査の技術も進歩しており、打診検査をはじめとした従来の手法と同等かそれ以上の精度で結果を得ることができるようになっています。また、建物に手を付けなくても良いということは、その準備をするための工事を省略することができるということでもあります。
これにより、調査にかける期間の短縮も可能になって依頼者は早く結果を受け取ることができます。加えて、調査や事前の工事のために人員を多く確保しなくてもよくなります。非破壊検査はあらゆる部分でコスト削減につなげられる方法といえます。非破壊検査は工場や発電所の外壁等を調査するときにもメリットが大きい方法です。
従来の検査だと、内部で稼働させている装置を一時的に停止させなければならない場合があり、ケースによっては施設の周辺の住民や労働者に迷惑をかけることがあります。しかし、建物の内部にも外部にも原則として一切手を付けない非破壊検査だと、装置を稼働させたまま、また安全性を維持したまま検査を受けることができ、周辺に住む人や働いている人も普段どおりに過ごすことができます。