検査治具とは、部品や製品が寸法や形状などの基準を満たしているか検査を行うために用いる装置のことを指します。治具という言葉には、製品加工や組み立て時に工具や部品のずれを防ぐために使用する補助工具といった意味合いがあります。固定具として重要な役割を果たすツールです。元々英語のJIGという言葉を当て字にしたものでしたが、日本で使用される言葉の方が、治具と併せて用いられる装置も含めるため広範囲の装置を意味するようです。
品質管理を行う上で検査治具は欠かせません。工場や作業所では、溶接や組み立て、検査や穴あけなど多様な目的で使われています。ノギスを使用した品質検査では、検査員によって速度や精度にばらつきが生じてしまいます。一方、検査治具を使用することで作業を行う人ごとに生じてしまう個人差を縮小し、きわめて正確かつ効率よく検査による合否を判定することができるのです。
スピード面と正確性、両方において優れた役割を果たすことが分かります。検査治具は使途によって、角度用や寸法用、形状用などに分類されます。また、同時に形状と寸法の品質検査を同時に行うことのできるものもあります。とても便利な装置である反面、コストにおける問題点も生じる恐れがあります。
検査治具はその正確性と効率性のためか、比較的高価であり製品ごとに異なる装置を利用する場合には高コストになってしまいます。低コストのものであるほど耐久性が弱いといった欠点もあるようです。